Sled PushとSled Pullで先に覚えたいのは、自分が線に着くことではなく、スレッド全体を線の先へ運ぶことです。どちらも12.5mを4本行いますが、PushとPullでは自分が動ける場所と、スタート時の位置が違います。
この記事は26/27シーズンのSingles用です。重量の比較は重量・距離・回数一覧へ、ペアの待機・交代はDoublesのルールへ進んでください。以下のページ番号は公式PDFの紙面に記載された番号です。英語原文と日本語版を2026年9月5日に照合しました。
PushとPullを同じものとして覚えない
| 確認する場面 | Sled Push | Sled Pull |
|---|---|---|
| 始める位置 | 人とスレッドの両方が白線の後ろ | 人とスレッドがそれぞれのレーサーズボックス内 |
| 作業する場所 | 指定レーン内を押して進む | 両端の指定作業スペースで引く |
| 折り返す条件 | スレッド全体が12.5m地点を越える | スレッド全体が端の白線を越える |
| 最後に見るもの | 4本目もスレッド全体が線を越えたか | 4本目もスレッド全体が線を越えたか |
出典:Single Rulebook §8.2・8.3、pp.27–28。空いているレーンを自分で選ぶのではなく、ジャッジチームが指定したレーンを使います。
この比較から、練習でも「押す・引く」だけで終わらず、開始位置を整え、端まで運び、折り返し、最後の線を確認する一連の手順を残すとよいでしょう。これは編集部の練習上の整理で、公式のトレーニング処方ではありません。
Sled Pushはスレッドの後端まで確認する
Pushの開始前は、自分とスレッドが白線の後ろに完全に収まっているかを見ます。動作中は人もスレッドも指定レーン内にとどまり、隣のレーンを妨げないことが必要です。
折り返し地点では、スレッドの前端が線を越えただけで向きを変えないようにします。「先端が届いた」と「全体が越えた」を分けて見れば、最後に押し足すべき場面を判断しやすくなります。4本目も同じ条件で、終わりだけ短くしてよいという扱いはありません。根拠は§8.2、p.27です。
たとえば、練習でコーンの先端を目印にしていた人は、大会の白線とスレッド後端の関係を見落としやすくなります。練習用の記録には「距離50m」だけでなく「各区間で全体通過を確認」と書き添えると、距離と動作基準を一緒に確認できます。
Sled Pullは足元とロープにも基準がある
Pullではスレッドを端まで引いた後、自分がレーンの反対側へ移動し、逆向きに引き戻します。引く作業は立って行い、座ったり膝をついたりして引くことはできません。
作業中は指定されたレーサーズボックス内にとどまります。特に、ロープを持っている間は、ボックス前方・後方の実線を踏めません。線を大きく越えなければよい、という基準ではありません。ロープは自分のレーン内に収め、後方にはみ出しても隣のレーンを妨げないことが必要です。根拠は§8.3、p.28です。
練習でよく起こる混同は「後ろへ下がりながら引けたから、どこまで下がってもよい」と考えることです。練習場所にボックスがなければ、まず施設の担当者と作業範囲を確認します。床の線がない状態の記録は、足元のルールまで確認した記録とは分けて残してください。
折り返す前の確認フロー
以下は公式の判定図を転載したものではなく、編集部が作成した確認の順序です。実際のジャッジの判定を置き換えるものではありません。
| 順番 | 自分が確認すること | 不明・未完了なら |
|---|---|---|
| 1 | 指定されたレーンか | 作業開始前に確認する |
| 2 | スレッド全体が端の線を越えたか | 自分の到達だけで折り返さない |
| 3 | 何本目を完了したか | 回数を曖昧にしたまま退出しない |
| 4 | Pullならロープと足が作業範囲に収まっているか | 次の作業の前に位置を確認する |
| 5 | 4本目も全体通過を確認したか | 終了と思い込まずジャッジへ確認する |
「端まで行けたか」と「4本行ったか」は別の確認です。開始側をA、反対側をBとして、A→Bで1本、B→Aで2本と数えるメモにすれば、往復数と片道数の取り違えを防げます。コース上で独自に距離や本数を変更せず、指定されたレイアウトと案内に従います。
警告を使い切る前提で練習しない
Push・Pullの種目別規定は、最初の違反が警告、2回目が15秒、3回目以降も違反ごとに15秒の加算です。ただし、重大な違反では警告なしの処分があり得ます。指定外のレーン利用などは別の共通規定も関わるため、あらゆるミスが一律15秒で済むという意味ではありません。種目別規定 pp.27–28、共通規定 pp.23・44。
練習後は次の3項目を記録してください。
- 4本を正しく数えられたか
- 全体通過と、自分の足元を確認できたか
- 迷ったルールを公式の何ページで調べ直すか
重いスレッドを速く動かせた日でも、終了線を見ていなければ次回の確認点が残ります。重量、床面、スレッド本体が違う記録は同じ条件のタイムとして比較せず、動作基準の理解と分けて扱いましょう。
次はNo Repとペナルティの早見表で、種目内のミスとコース全体のミスを整理できます。