初めての模擬レースは、「何分で終えられるか」よりも、本番までに何を確かめたいかを決めるところから始めます。動作の確認、種目後のラン、ペアの交代では、必要な練習の構成が違います。
この記事の「模擬レース」は、個人やチームが施設の許可を得て行う練習を指します。公式大会、公式記録、公式のPhysical Fitness Test(PFT)とは別のものです。以下は編集部による一般的な計画例で、個別の医療・トレーニング指導や完走保証ではありません。
最初に、確かめることを1つ選ぶ
| 今の疑問 | 練習の構成例 | 残す記録 |
|---|---|---|
| 器具をどう使い、どこで完了するのか | 1種目を単独で確認し、説明を受ける | 設定、開始・終了条件、質問 |
| 種目を終えてから走り出すと慌てる | 慣れた種目の後に、決めたラン区間を置く | 切り替え時の準備、体感、実施時間 |
| ランと種目の順番を覚えたい | 使用可能な区間で「ラン→種目」を組む | 順番、移動、途中で変更した点 |
| Doublesの交代が合わない | 1種目の交代と、2人での移動を確認する | 合図、待機位置、担当量 |
| Relayで次の人が迷う | 担当表を使い、交代の手順を確認する | 次走者、交代場所、確認漏れ |
この表は練習の選択肢です。毎回すべてを行う必要はありません。器具の使い方が分からない段階では、計時を始める前に施設の指導者へ確認します。
本番の構成と、今回変える条件を分ける
公式HYROXは、1kmランとワークアウトを規定順に8回繰り返す構成です。距離・重量・回数と動作基準は、26/27 Single Rulebookの第1章・第8章で確認できます。Doubles・Relayでは、その部門の規則を使います。
短縮版では、時間、場所、経験に応じて条件を変えるため、変更点を先に書き出します。負荷や実施量はこの記事の表から決めず、普段の練習と指導者の助言を踏まえて調整してください。
| 項目 | 始める前に記入すること |
|---|---|
| 今日の目的 | 確かめたいことを1つ |
| 実施する内容 | 種目とランの順番。省く種目も記載 |
| 距離・回数・重量 | 今回行う量と器具の設定 |
| 休憩・器具待ち | 予定した休憩と、待ち時間の記録方法 |
| 計時 | 全体、各区間、切り替えのどれを測るか |
| 終了条件 | 確認が終わった時点、施設の利用時間など |
| 本番と違う点 | 床、器具、距離、動作、交代方法等 |
「半分の距離で終えた時間を2倍する」といった換算では、本番の完走タイムを予測できません。短縮版の時間は、その条件で行った練習の記録として使います。
施設へ確認してから配置する
一般のジムで器具を複数台占有したり、通路をランコースとして使ったりしないでください。自分たちでコースを作る前に、利用可能な場所と方法を確認します。
- ランと器具を行き来する練習を行ってよいか
- Sled、ボール、キャリーを使える床と範囲はどこか
- 利用枠、器具の共有方法、片付けまでの時間はどうするか
- 動作を確認してくれる指導者やクラスがあるか
- チームで練習する場合、交代確認に使える場所はどこか
器具がなければ、その種目は別日に確認する選択肢もあります。別の器具で代用する場合は、同じ競技動作を確認できたとは扱わず、何を代えたかを記録します。
当日は「確認→実施→記録」で進める
最初に利用ルール、器具の設定、今回の実施量と終了条件を確認します。準備運動を含む進め方は、経験に合ったクラスや指導者の案内を使ってください。体調不良や痛みがある場合に、予定を埋めることを優先しないでください。
実施中に器具が空かない、計時を忘れた、途中で内容を変更した場合は、そのまま記録します。予定どおりに戻そうとして急がず、混雑や他の利用者を優先します。
HYROX Japanの公式FAQでは、Technical Briefingの事前視聴が案内されています。模擬レースで練習した移動経路を、本番会場でも同じだと思い込まないようにしましょう。
終わったら、次回の確認を決める
「想定どおりだったこと」「迷ったこと」「まだ確認できていないこと」をそれぞれ書きます。たとえば、交代の合図が伝わったなら次回も使い、器具の完了表示を見落としたなら、その確認を次の課題にします。
練習記録シートを開く(CSV)。計画表の条件を「条件・気づき」欄へ、実施内容をブロックごとに残せます。記入方法は練習記録テンプレートの記事で確認できます。
最終確認日:2026年9月5日